祖父がこの地で開業した歯科医院を、3代目としてこの先も続けるために開業。70年を超える歴史あるクリニックをリニューアルし、現在「歯から幸せになる人生を」を医院理念として地域医療に貢献。
開業を目指した時期
開業の3年前(2015年)より動き始めました。
それまでは時期を決めずに勤務しており、見兼ねた当時の院長が「川手先生はこのままだと良くないから俺が退職日を決める」と開業1年半前(2016年12月)に退職日(2018年1月)が決まりました。
(なお、2018年6月に開業しておりますが、老朽化した建物の建て替えがあり、退職日から開業まで半年空白があります。建設工期をあまり考えていなかったツケが回ってきた形でした。)
開業のきっかけ
祖父が今の場所で1946年に開業しておりますが、歯科医院をこの先も続けるためです。1978年には父が継承して私もいずれ跡を継ぐ予定でしたが、2008年に急逝し、親族に任せていましたが、建物の老朽化により建て直しを計画し、臨床にも自信がついていたので良いタイミングでした。
勤務医時代、開業医は臨床力が一番大事と思っていました。
他の歯科医師が診ても納得するような治療がしたいと思い、休みの日は臨床セミナーに行く日々でした。
勤務医時代の院長は顔が広く、「船橋でいずれ開業する」と添えて色々なメーカーさんを紹介して頂いたのはありがたかったです。
船橋で開業日が決まると父と御縁があった船橋の先生方に連絡した記憶があります。MOCALさんが主催する「歯科繁栄会」で講演された椎名康雅先生もその一人です。その縁で船橋のスタディーグループに参加して船橋の先生方とつながりました。
経営についての勉強は皆無で開業年度に慌てて経営セミナーの年間コースやMOCALさん主催のセミナーを受講しました。
圧倒的な臨床力がある先生でも、スタッフマネージメントや院内システムを整えています。一勤務医として勤務していましたが、もっとオーナーシップを持って勤務すれば良かったと思います。
具体的には院内システムの改革や院長とスタッフの橋渡しなどを率先して行った方が開業して役立つと思います。
開業してどのようなことをしたいかで勤務先が決まると思います。
私は全顎的な治療を学びたいと思い、前の歯科医院に勤務しました。そこで全顎治療やマイクロスコープを用いた治療を学び、現在の診療方針に繋がりました。例えば、小児矯正をしたいのであれば小児矯正に特化した歯科医院に勤務した方が近道だと思います。
当院でも開業志向の勤務医はいますが、その先生には何年後にどこでどのような歯科医院を開業したいかを入職前に話しました。今はまだ具体的な時期や決まっていませんが、その辺りを考慮して勤務するように伝えています。
勤務医の立場は組織マネージメントを試す絶好の機会だと思います。
自分が院長だったらこうしたいなどの目線で勤務し、色々と試せば良かったと今になって思います。
また、歯科医院見学には率先して行った方が良いと思います。
勤務医の時には40件ほどですが見学に行き、色々な視点で他の歯科医院をみることができました。
最初は治療見学がメインでしたが、開業時期が決まると医院システム等にも目がいくようになり、当院にも活かせていることが多く思います。